作成した服

プリーツスカートの縫い方|プリーツ3本のデザイン

プリーツスカートの縫い方について、説明をします。

 

説明画像では、撮影用に型紙を作成したため、スカート丈が多少短めになっています。

(※画像では、見えやすくする為にあえて違う色の糸や伸び止めテープ等を使用しています。)

 

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プリーツの折り方|プリーツスカートの作り方 (プリーツ3本 のデザイン)

実際に下記デザインのプリーツスカートを作っていきます。

  • 前スカートも後ろスカートもプリーツ3本ずつ入れたプリーツスカート

 

パターンの作成方法については、別に記事を書いています。下記の記事を先に見ていただくと、より分かりやすくなるかと思います。

 

 

前スカート

それでは、実際に縫う手順を紹介していきます。

※説明をまとめるために、「前スカート」と「後ろスカート」を別々に解説しています。

生地の裁断前には、要尺(必要な生地量)が足りなくならないように最初に型紙すべてを生地上に並べて、パターン配置をしてから、要尺が足りるかの確認をしてください

※ベルトの型紙は用意していませんが、実際には、ベルト分も要尺が必要です。

裁断&印付けをする

まずは、生地を裁断します。

型紙を固定して、生地を裁断しました。(「わ」の状態で裁断しています。)

 

印をつけます。

ファスナー止まりや合印にはノッチ(縫い代に5mm以下の切込み)を入れました。

ダーツとプリーツ位置には、切りじつけ(しつけ糸で行う印)で印をつけました。(それと合わせて、縫い代にノッチも入れておくと分かりやすくて便利です。)

 

印をつけ終わったら、型紙を外します。(切じつけが取れないように静かに型紙を外します。)

 

切りじつけは、生地を「輪(わ)」にした状態で二枚同時にしつけ糸を通しているため、一枚目と二枚目の生地の間の糸を切り離します

※一枚目の布を糸が抜けない程度にめくって持ち上げ、間の糸をちょん切ります。

前スカートを広げた状態です。(「プリーツのひだ分」が追加されているので、幅が広いです。)

 

裾の処理をする

プリーツスカートを作る場合、裾を先に処理しておく方がよいです。(プリーツを折った後に裾を縫うのは大変なので。)

前スカートと、後ろスカート、それぞれで裾の始末をします。

今回は三つ折りステッチで始末しましたが、他の方法でも構いません。

 

アイロンで折り跡を付けます。

ミシンで縫います。

前スカートの裾ができました。

 

プリーツの「縫い止まり」まで縫う

前スカートを「中表」にしてたたみ、
ボックスプリーツの「表ひだ山」になる部分の印を合わせて、待ち針で固定します。

「縫い止まり位置」もしっかり合わせて固定します。

 

縫い止まりまで、切じつけの通りにミシンで縫います。しっかり返し縫をします。

縫い止まりまで縫ったところです。

前スカートにある3カ所を、すべて「縫い止まり」まで縫いました。

 

 

アイロンでプリーツを折る

切りじつけの印に合わせて、プリーツを畳みます。

 

当て布をして、アイロンで折り目を付けます。

 

すべてのプリーツに折り目を付けていきます。

 

「縫い止まりまで縫った部分」の裏側は、切じつけをしている部分(プリーツのひだ部分の真ん中)を縫い止まりまでのミシン目に合わせるようにして、たたみます。

(下の画像のピンク点の位置同士を合わせて、たたむ)

布がシワになったりしないように気を付けながら、アイロンを掛けます。

プリーツのひだ部分にダーツ分量を含んでいるため、多少カーブ状になっているので、

きれいにたたまれた状態になるように、手で布広げたりとサポートしながらアイロンを掛けます。

 

プリーツを折り畳んだ所です。

 

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後ろスカート

後ろスカートも、前スカートと同様の手順で作業します

 

裁断&印付けをする

まずは、生地を裁断します。

型紙を固定して、生地を「わ」の状態で裁断しています。

印をつけます。

ファスナー止まりや合印にはノッチを入れました。

ダーツとプリーツ位置には、切りじつけで印をつけました。(それと合わせて、縫い代にノッチも入れています。)

印をつけ終わったら、切じつけが取れないように静かに型紙を外します。

切りじつけは、生地を「輪(わ)」にした状態で二枚同時にしつけ糸を通しているため、

一枚目と二枚目の生地の間の糸を切り離します。(※糸が抜けないように気を付けながら)

「後ろスカート」を広げた状態です。

(「プリーツのひだ分」が追加されているので、幅が広いです。)

裾の処理をする

今回は三つ折りステッチで始末しました。

まずアイロンで折り跡を付けてから、ミシンで縫いました。

「後ろスカート」の裾ができました。

 

プリーツの「縫い止まり」まで縫う

プリーツの処理をしていきます。

後ろスカートを「中表」にしてたたみ、
ボックスプリーツの「表ひだ山」になる部分の印を合わせて、待ち針で固定します。

「縫い止まり位置」もしっかり合わせて固定します。

 

縫い止まりまで、切じつけの通りにミシンで縫います。しっかり返し縫をします。

縫い止まりまで縫ったところです。

「後ろスカート」にある3カ所を、すべて「縫い止まり」まで縫いました。

表側から見たところです。

まだプリーツをアイロンで折っていないので、ふんわりしています。

 

アイロンでプリーツを折る

ここから、プリーツをしっかり折っていきます。

 

切りじつけの印に合わせて、プリーツを畳みます。

当て布をして、アイロンで折り目を付けます。

すべてのプリーツに折り目を付けていきます。

折り目を付ける必要のある所に、同じ作業を行います。(切じつけに合わせて折って、アイロン)

 

「縫い止まりまで縫った部分」の裏側は、切じつけをしている部分(プリーツのひだ部分の真ん中)を縫い止まりまでのミシン目に合わせるようにして、たたみます。

(下の画像のオレンジの矢印の位置同士を合わせて、たたむ)

布がシワになったりしないように気を付けながら、アイロンを掛けます。

プリーツのひだ部分にダーツ分量を含んでいるため、多少カーブ状になっているので、

きれいにたたまれた状態になるように、手で布広げたりとサポートしながらアイロンを掛けます。

 

プリーツを折り畳んだ所です。

 

 

固定ステッチ

ダーツを固定するためのステッチをしています。

説明のために、「前スカート」と「後ろスカート」でそれぞれ違うやり方を行っています。

(※本来は、スカート全体で同じ方法でそろえた方が良いです。)

 

固定ステッチ タイプ①

一つ目は、表側からステッチが見えるタイプのやり方になります。

 

プリーツの裏側の布まで、待ち針でしっかり固定します。(縫い止まり位置にも待ち針を刺します。)

生地がたわんだり、シワになったりしないように整えてから、待ち針で固定します。

裏側から見たところです。

 

表側からステッチを「縫い止まり位置」までまっすぐかけてから、

直角に「縫い止まり位置」まで進みます。

ステッチを掛けたところです。

今回はプリーツの縫い目から8mm幅くらいの位置にステッチしていますが、もっと狭い幅でやってもよいです。

同様に、逆側にもステッチをします。

「縫い止まり部分」をステッチの枠で囲ったような仕上がりになります。

裏側から見たところです。

表側から見たところです。

 

ちなみに市販品の手持ち服の写真も見本に置いておきます。実際には、生地と同系色の糸でステッチされています。

ワンウェイプリーツ(片ひだ)ではありますが、このような印象になります。

 

 

固定ステッチ タイプ②

次は違うタイプの固定ステッチです。

表側からは見えない仕上がりになります。

 

プリーツの後ろ側は、このようになっていてひだがめくれます。

ひだ部分に、下記のように洋裁チョークなどを使って印を書きます。

  • 縫い止まり位置から、ひだの端まで直線を引く。
  • 縫い止まり位置よりも1~2cm程度下へ向かって。

待ち針でずれないように固定しておきます。

書いた印の上をなぞるように、ステッチを掛けます。

※この時、「縫い止まり」より奥(スカート側)を縫わないように気を付けてください。そこを縫ってしまうと表にひびきます。

ひとつ縫ったところです。

身頃には縫い付けていませんので、こうしてめくることができる状態です。

反対側のひだも同じようにステッチをします。

ボックスプリーツひとつ分のステッチができたところです。

すべてのプリーツにステッチをしました。

表から見たところです。(このステッチは表からは見えません。)

 

 

陰ひだステッチ

このステッチを入れることで、プリーツの奥側がミシン目で固定されるため、着用したり洗濯したりしてもこの部分は形が崩れなくなります。

 

陰ひだ山を整えてから、ミシンで際1mmのところにステッチを掛けます。

「後ろスカート」の全ての「陰ひだ山」にコバステッチを掛けました。

表から見たところです。

陰ひだ山に掛けたコバステッチは、表側からは見えません

 

 

プリーツを仮止め&しつけ

プリーツのひだをウエストラインに、仮止めをしておきます。

本縫いをしたときに、仮止めの糸が見えないように、
縫い代1cmの場合であれば、縫い代の5mm位のところに仮止めをします。

 

プリーツが取れないように、しつけ糸でしつけをして、プリーツを固定しておきます。

 

仮止めとプリーツのしつけ固定をした所です。

 

脇線を縫う & ファスナー付け、など

脇線を縫う前に、前スカートと後ろスカートの「あき部分」の縫い代に「伸び止めテープ」を貼っておきます。

(今回は、左脇にコンシールファスナーを付ける予定です。)

ファスナーを付ける位置に、伸び止めテープを貼った所です。

 

今回の脇線は、縫い代を割ります。なので、一枚ずつ脇線にロックミシン(裁ち目かがり)を掛けて置きます。

(※脇線の縫い代を片倒ししたい場合はコチラをご覧ください。)

「後ろスカート」に脇線にロックミシン(裁ち目かがり)をした所です。

同様に、「前スカート」に脇線にロックミシン(裁ち目かがり)をした所です。

 

脇線を縫う為に、前スカートと後ろスカートの脇線を合わせて、待ち針で固定します。

脇線をミシンで縫い合わせます。
(返し縫をしっかりして、あき止まりより下を縫います。ファスナーを付ける部分は縫っていません。)

ファスナーが付かない方の脇線は、上から下まですべて縫い合わせています。

脇線の縫い代を、アイロンで割ります。

前スカートと後ろスカートの脇を縫い合わせた所です。(前スカート側から見たところ)

(後ろスカート側から見たところ)

 

ファスナーの付け方は、別途ページ(コンシールファスナーの付け方)でご覧いただけます。(※見返しを付ける場合の、付け方解説となっていますが、参考にはなると思います。)

 

スカートを表に返した所です。(前スカート側から見たところ)

(後ろスカート側から見たところ)

 

この後「ウエスト部分にウエストベルトを縫い付けて」、「ホックなども付けて」の完成となります。

 

 


プリーツ関連の記事

 

 

今回使用した道具など

今回の解説で使用した道具・材料などをご紹介します。

 

しつけ糸

型紙から生地への印付け、仮縫い時、など、自分的には非常によく使うアイテムです。

 

 

シーチング生地(仮縫い用)

仮縫い用のシーチング生地。10mあるので、惜しみなく使えて便利。自分で型紙書いてサンプル作成したりするので、たくさん使っています。

 

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