型紙・パターン作成時に、私がよく使っている道具を紹介します。
目次
1・服の「型紙」製作時によく使っている道具
1-1・ ロール紙
1-2・ ウエイト(重り)
1-3・ 目盛り付きの定規(物差し)
1-4・ カーブ尺(カーブ状の定規)
1-5・ 複写紙(カーボン紙) & ソフトルレット
1-6・ トルソー(洋裁用のマネキン)
1-7・ カッターマット
1-8・ 鉛筆、消しゴム、ノリ など
2・実際に私が型紙を作成している流れ
3・パターン・立体裁断についてのおすすめ本・書籍
3-1・ パターンについて学べる本 「誌上・パターン塾 シリーズ」
3-2・ 立体裁断について学べる本 「アパレル生産講座〈3〉立体裁断・基礎編」
服の「型紙」製作時によく使っている道具
自分で型紙を描けるようになると、より理想に近い洋服を作れるようになります。
今回は、私がいつも型紙を作成するときに使用している道具などをご紹介します。
ロール紙
まずは型紙を作るのに使っている用紙です。
服の型紙は大きいので、ある程度の大きさの用紙が必要になります。
洋服の型紙を描くときに使う用紙は、耐久性に優れていて且つ少し透けて見える素材の「ハトロン紙」が有名です。
ハトロン紙がよく使われている理由は、透けて見える方が線を写し取れて便利だからです。
それ以外では、安価な「クラフトのロール紙」を購入する人も多いでしょう。私も少し前まではクラフト紙をよく使っていました。
透けない紙でも型紙作成に使えます。その場合には、複写紙とソフトルレットを使って写し取ります。
最近の私の愛用は、百円ショップのキャンドゥで購入している「白上質模造紙」です。(税別300円で3枚入り、サイズ78.8×109.1cm)
ハトロン紙やクラフトロール紙は、大概ネットショップで購入するしかなくて、同時購入するものが無い時は送料などで割高になることが多いので、必要な時に小額の支出で購入できる百円ショップを割と重宝しています。
ちなみに、方眼目盛り印刷入りのロール紙も購入して使用したこともありましたが、方眼目盛りは必要無いかな、と感じました。
あくまで私個人の感想ですが、自分の描いた線が目盛りと被って見えにくかったりしたので、あまり必要ないかなと思いました。
また、垂直な線を引きたい場合は、目盛りが無くても、A4用紙の端などを利用すれば簡単に垂直線が引けるのでご参考までにやり方を紹介します。
下図のように、線が引かれています。この線に対しての垂直線を引いてみます。
線に、A4用紙の端を合わせて置きます。A4用紙の角を利用して、垂直の印を書き入れます。
印を繋げて、垂直線を引きます。
紙の端はきれいな90度になっているので、このようにすると、簡単に垂直な線を引けます。
ウエイト(重り)
続いて、生地の裁断などでよく使用するウエイトです。
製図のときにも頻繁に使用しています。
大きい紙はくるくると丸めて保管されていることが多くて、勝手によく丸まってくるので、それを停めるために使用します。
また下図のように、脇線同士を合わせたり、肩線同士を合わせたり、といったように別々の用紙の線を合わせて線のつながりを修正したりするときの固定にも使用しています。
紙がずれたりせず、しっかり固定できるので、便利です。
ウエイト(重り)は、適当に小さくて重いものがあれば代用可能ですが、個人的にはちゃんとしたウエイトを購入することをおすすめします。
私は最初の頃、小箱に碁石を詰めたものや、小さい陶器などを、重し代わりにして使用していましたが、地味にストレスが溜まっていました。
ジャマだし、かさばるし、つかみにくくて移動させにくいし、見た目もイマイチだし…という感じで小さなイライラが募っていました。
ウエイトを1セット(=6個)購入してからは、作業がスムーズになり、気持ち的に楽になりました。
なので、個人的には必須アイテムだと感じています。(たぶん紛失してしまったとしたら、また買い直すくらいには必須)
目盛り付きの定規(物差し)
目盛り付きの定規は一個は持っていた方が良いです。
クロバーの目盛り付き定規は有名過ぎるので、多分みなさん既に使っておられそうですよね。
私のおすすめは30cmですが、50cmくらいの長い定規もある方が便利です。
目盛りが付いていると、縫い代を付ける作業が本当にスムーズになって時短になります。
縫い代の付け方。下図にカーブ部分に1cm幅の縫い代を付けていきます。
定規の目盛りを1cmラインのところで合わせて、シャーペンで点を書く。
カーブなので、点々で1cm幅の印を書いていきます。
点々を繋げると、1cm幅の縫い代が簡単に書けました。
カーブ尺(カーブ状の定規)
カーブ定規です。
カーブ定規には、いろんな商品がありますが、個人的にはこの「岡市 の 洋裁雲形定規」がおすすめです。
しっかりしていて、カーブの形も滑らかで、大小さまざまな形のカーブが引けます。
えりぐり、袖ぐり、スカートなどの脇線のカーブなどの、曲線を描くときにとても助けられています。
最初の頃はフリーハンドで頑張って書いていましたが、一度使ったらそれからは頼りっぱなしです…。
高価な定規ではありますが、自分で型紙を頻繁に描いていくなら、持っていて損はない道具です。
複写紙(カーボン紙) & ソフトルレット
ハトロン紙など、透ける紙を使っているのなら、使うことは少ないかもしれません。
私はまったく透けない紙に製図しているので、めちゃくちゃ頻繁に使用しています。
左右対称の製図を写し取りたいときとか、同じ線を複写したいときとか、とにかく線を写すときに毎度使っています。
複写紙は薄すぎてヒラヒラして不安定で扱いづらいので、いらない用紙にノリで貼り付けておくと、しっかりして扱いやすくなります。
写し取りたい形が書いてある紙を上に置き、書き写したい白紙用紙を下に置きます。
紙と紙の間に、複写紙(カーボン紙)を挟みます。
紙がずれないように、ウエイトなどで押さえておきます。
ソフトルレットを写したい線上を転がして、形を写し取っていきます。
下図のように、点線で写し取れます。
合印などの必要な印も、写し忘れないように気を付けます。
トルソー(洋裁用のマネキン)
平面だけで作図できる方にはあまり必要ないかもしれません。
私の場合は、立体裁断(=マネキンに布を当てて、服を形作っていく)でパターン作成をするので、必須なアイテムになります。
洋裁用のトルソーは、針を刺せる素材でできています。
ちなみに、めちゃくちゃ必死に肉付けをして、サイズアップのカスタマイズをしました。(もともとは9号くらいのトルソーだったのを、13号くらいにサイズアップしています。)
普通はヒップを少し肉付けしたりくらいで、本来はここまでサイズアップさせることは無いかと思います。
ただ、お手頃価格のトルソーが9号サイズくらいの細身のものしかなく、13号だと一気に値段が高くなり過ぎるため、それならば自力で13号にしてしまおうと頑張った次第です。
空き時間を利用して作業したため、一か月くらいカスタマイズに時間がかかりました。(もう一度同じ様にカスタマイズしろ、と言われたら大変すぎてもうやりたくありません。)
ただそのおかげで、自分のサイズに近いトルソーにすることができたので、満足しています。
カッターマット
製図や裁断をするのに、カッターマットがあると安心して作業できます。
すぐにカッターで、紙をカットしたりできるので、ロスタイムが少なくなり作業も捗ります。
私はA1サイズのカッターマットを使用しています。
鉛筆、消しゴム、ノリ など
線を引くのに鉛筆(シャーペン)、消しゴムを使用しています。これは家にある文房具を適当に使用してます。
ダーツ移動をしたり、紙の長さが足りなくて切り貼りしたりするので、ノリも案外よく使います。用意しておくと役立ちます。
実際に私が型紙を作成している流れ
①作りたいデザインを考える
②トルソー(洋裁用マネキン)とシーチング生地を使って、立体裁断でイメージ(デザイン)を再現する
③シーチング生地につけた印を、用紙に写して型紙を作る
④仮縫いをして、補正をして、型紙を修正する
⑤補正後、型紙が完成したら、本縫いする。
パターン・立体裁断についてのおすすめ本・書籍
パターンについて学べる本 「誌上・パターン塾 シリーズ」
原型(自分のサイズ)の型紙の作成の仕方と、いろいろな形への展開の仕方を学べる本です。
私は洋裁を始めた当時、型紙を自分で作成したり自分に合ったサイズに補正したりできるようになりたくて、この本を購入しました。
洋服を作るためには、まず型紙が必要です。
型紙は買うことも出来ます。しかし、型紙も既製服のようにS/M/Lといったようなサイズ展開が一般的です。
自分に合った理想のサイズで服を作りたい、好きなデザインで作りたい、と思ったら型紙を書くための知識が必要になります。
誌上・パターン塾は、本の表紙にも書かれている通り「製図、デザインアレンジ、パターン作りを詳しく解説」してくれている本です。
洋裁を始めたばかりの人にとっては理解するのが難しい内容かもしれませんが、目を通しておいて損は無い本です。
最初に読むなら、基礎に向いた「vol.2 スカート編」か「vol.1 トップス編」のどちらかから入るのが良いと思います。
立体裁断について学べる本 「アパレル生産講座〈3〉立体裁断・基礎編」
立体裁断のやり方が載っている本は、結構少ない気がします。
こちらの本は、写真付きで載っていて分かりやすい方だと思いました。