洋裁に役立つ道具・本

ロータリーカッター&カッターマット【レビュー・感想】布の裁断がとても楽になる道具

今回は、生地を裁断するのに使うロータリーカッターについて、感想などをまとめます。

私は洋裁を始めてしばらくしてからロータリーカッターの存在を知りましたが、しばらくの間は購入をためらっていました。

その理由は、購入前にいくつか不安な点があったからです。

 

しかし、実際に購入をした後は、裁断がかなり楽になり、「もっと早く購入して使っていればよかった」と感じました。

 

今回は、自分が購入前に心配していた点について購入後に実際はどうであったかと、買った後の正直な感想・レビューについてをお話します。

ロータリーカッターを使おうかどうか、同じように迷われている方の参考になれば嬉しいです。

 

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買うのをためらっていたポイント(理由)と、その理由に対する返答・対策

私が購入前に気になったポイントは以下の4点です。

気になったポイント

① 使うのに、広い場所が必要なのでは?

② カッターマットがなければ使えないのでは?(※カッターマットが割と高額だし、使用頻度の割に、カッターマットの収納場所が必要なのでは?|カッターマットのサイズは?)

③ 買ったところで、そんなに使わないかも?|活躍しないかも?

④ 刃がすぐにダメになるのでは?(刃を変える頻度や替刃の交換方法は?|ダメになった刃はどのように片付ければよいのか?)

 

上記のポイントについて、一つずつ実際の結果や対処方法について述べていきます。

 

① 使うのに、広い場所が必要?

予想通り、ある程度広い場所が必要です。

小物だけを作るのであれば、そんなに広くなくてもよいですが、服作りをするのであれば、型紙・パターンもその分サイズが大きいです。

そのため、それらの型紙を広げて置いた状態で布を裁断できるだけのスペースが必要になります。

 

床でも行えますが、床で長いこと裁断作業をすると、私は腰が痛くなってしまうので、昔から家にあった学習机を洋裁専用のスペースとして使うようにしました

それでも大きさが足りないパターンの場合には、その時だけ床に広げて裁断しています。

可能であれば、大き目の机か台を用意するのがおすすめです。

 

② カッターマットが必要?(カッターマットのサイズ|購入した価格|収納方法など)

ロータリーカッターを使うのであれば、カッターマットは絶対に必要です。カッターマットを敷かないと、床や机にキズがついてしまいます。

 

服作りをするのであれば、ある程度大きいサイズのカッターマットが必要

洋服は大きいパターン・型紙が多いため、それらが収まるサイズの大きなカッターマットが必要になります。

 

自分の場合は、大きいカッターマットが割と高額に感じたために、ロータリーカッターの導入をしばらく悩んでいた部分が大きかったです。

洋裁は材料費や道具代などでいろいろと地味に費用が掛かるので、それが本当に必要なものかどうかを吟味してから購入するように気を付けています。

私の場合は、必要か不必要かの判断基準として、「無くてもできる」ものであっても、

それが有ることで「キレイな仕上がりになる」「時間が短縮できる」「面倒な作業がスムーズになり楽しくできるようになる」といった効率化も「必要なもの」に含まれると考えています。

 

実際に試してみて、必要なものであると私は判断したため、

現在は、小さいサイズ(B4サイズ=約37×26cm)のカッターマットを6枚 と

大きいサイズ(A1サイズ=約90×60cm)のカッターマットを2枚 を、所持しています。

 

悩んでいる人は、試しに百円均一ショップのカッターマットを使用してみるのがおすすめ

最初は値段と質の折り合いをつけた良いカッターマットが選べず、二の足を踏んでいたのですが、

百円均一ショップでB4サイズのカッターマット(税別300円)を見つけたことで、私は試しにロータリーカッタ―を購入してみようという気になれました。

いきなり大きなカッターマットを買ってみて結局そんなに使用しなかった…ということになったら、保管場所や処分方法などに困るかもしれません。

それに役に立つかまだ不明なのに、数千円の出費も大きいと感じていました。

しかし、このサイズなら重ねて保管することもできるし、手ごろな価格なので、もし試してみて自分に合わなくても事務や工作などその他の作業でも使えそうなサイズなので「試しに購入してみよう」と行動することができました。

 

まずは、このカッターマットを3枚ほど買ってからロータリーカッタ―を使用し始めました。

使い心地を実際に試して納得してから、カッターマットを更に3枚買い足しました。

 

服用に生地を裁断するのでB4サイズ1枚では足りない為、B4サイズのカッターマットを机の上に6枚並べて使っています。(最終的な購入費用は、税別300円×6枚=1800円+消費税 でした)

こんな感じで学習机の上に並べて使っています。

 

簡単に裏面をガムテープで貼り、動かないよう固定して机に並べています。

奥行き63cm×横幅104cmくらいの学習机です。(右上が余ってしまっているので、もとから家にあった小さなカッターマットをおまけで配置しています。)

 

弱点としては、下図のように、カッターマット同士の継ぎ目の部分だけ時々、織り糸が2本くらいカットできていなかったりするので、後から糸ばさみでチョキンと切らないといけないことがあります。

少し手間に思えるかもしれませんが、すべてをハサミで裁断するよりもはるかに速いしキレイにできるので、満足しています。

 

あとは下図のように、角部分が隙間ができてしまうので、その部分はなるべく避けるように配置して裁断しています。

 

良い点としては、カッターマットの並べ方次第で使い方が広がる点があります。

例えば、横つなぎにカッターマットを一列に並べれば、かなり長いものも一気に裁断できたりします。(その場合はスペース的に床での作業になりますが)

 

 

百円均一ショップで置いてあった一番大きいサイズがB4サイズ(税別300円)でした。

他にももう少し小さいサイズも有るのでサイズによってはもう少し安いものも有りましたが、できるだけ大きい方が良いので、百円均一ショップで購入するならB4サイズがおすすめです。

 

ちなみに、黒いカッターマットは「キャンドゥ」で、緑色のカッターマットは「ダイソー」で購入しました。厚みはほぼ同じくらいなので、気にせず並べて使っています。

ずっと使用していますが、どちらもしっかり厚みと硬さがあり、丈夫で質が良いと感じています。

黒色と緑色の違いとしては、緑色の方が見た目「マット」な風合いです。目盛りは、黒色の方が目盛りが細かいです。

表面の触り心地は、緑色の方がよりスルスル(サラサラ?)した滑らかな感じがします。黒色の方も手触りが悪いわけではありません。比較すると緑色の方が多少、手触りが滑らかに感じました。

品質としては差は特に感じていません。どちらが良いかは好みの問題かと思います。

 

いきなり大きすぎるカッターマットを購入するのは抵抗があるという人は、これを入り口にしてみると始めやすいと思います。

まったく使わない場合には重ねて収納しておくこともできるので、収納スペースにもそれほど困りません。

 

大き目のカッターマットは、A1サイズがおすすめ

最近になって、A1サイズのカッターマットも購入しました。約90cm×60cmなので、かなり大きいです。

これ以上のサイズだと保管に困るため、A1サイズにしました。(実際、宅配で届いた時には、想像より大きく感じました。)

A1サイズのカッターマット購入時の様子(B5サイズのノートと比較)

 

2枚購入しているので、並べて2倍の大きさにして使えます。

(2枚並べると机に乗りきらないサイズになるので、その場合は必然的に床で作業しています。)

2枚を並べて敷いたところ

 

大き目のカッターマットはamazonや楽天などでネットで購入できますが、品質や厚さがいまいちわからない為、選択が難しいです。

同じくらいの大きさでも、メーカーや種類の違いなどにより3000円代位~1万円越えの商品まで、商品の価格は幅広いです。

 

店舗で実物を確認できれば多少高くても購入したいと考えていましたが実物が見られる場所が無かったため、私の場合は、購入者の「商品レビュー」を参考にした上で、なるべく安価なものをネット注文しました。

 

小さいサイズのカッターマットと比べると、やはり金額は高くなってしまいますが、一枚で大きいサイズだと、裁断も気兼ねなくできるので、その点がやはり使いやすいです。

 

 

カッターマットの収納場所

私の場合は、上図のように、洋裁用にしている学習机に広げたまま置いた状態にしています。

いつでもそのまま作業に使えるし、折れ曲がったりもしないので、とてもよい置き場所になっています。

 

立てかけて収納することも出来なくは有りませんが、カッターマットが湾曲すると戻るのに時間がかかり使い辛いため、できれば寝かせて収納できるスペースを確保したほうが良いです。

作業用の専用机を用意できれば、収納場所にもなり作業に取り掛かる時間も早くなり作業効率自体も上がるので、可能であれば、大き目の机か台を用意するのがおすすめです。

 

 

③ そんなに使わないかも?|活躍しないかも?

実際買ってもそんなに出番が無くて使わないのでは? と購入前は心配していました。

しかし、実際に使用してみると非常に便利で、洋裁の作業の中で個人的には一番嫌いだった裁断作業にかかる時間と負担が減って、かなり気楽に思えるようになりました。

直線はとにかく早いし、綺麗にカットできるので、裁断作業に対する苦手意識が薄まったためだと思います。

 

カーブも何度か使用するうちに慣れて、きれいに裁断できるようになりました。

ただし、複雑な形や細かい部分では、裁ちばさみを併用しています。

 

裁断がまっすぐきれいにできるようになったことで、縫うことも楽になりました。

縫い代がきっちり揃って切れていれば、布端を合わせることで簡単に出来上がり線を揃えて均等にミシンを掛けられるので、そういった点でもおすすめです。

 

④ 刃がすぐにダメになるのでは?|替刃変更の頻度、処分方法など

カッターマットの次くらいに、気にしていたポイントになります。

  • 刃がすぐにダメになるのでは?
  • 替刃の変え方は?
  • 変える頻度は?
  • ダメになった刃の処分に困るのでは?

などといった点が非常に気になっていました。

 

変える頻度について

変える頻度については、まちまちです。

生地の素材や厚みなどによっても、刃の受けるダメージが異なります。

そのため、切れ味が落ちたと感じたなら、刃を変取り替えるのが良いです。

 

替刃の変え方について

後ろの青いネジを回すと、刃を固定している所がゆるんできて、刃が外れます。

刃が落ちないように、指で支えておくと良いです。

刃を外した所です。

 

新しい刃の、真ん中に留め具を通します。

 

ロータリーカッターにセットして、後ろの青いネジを回して締めます。

これで刃が取り替えられました。

 

おすすめの替刃について

私は「クロバーロータリーカッター」を使っていますが、それには専用の替刃があります。

【「クロバーロータリーカッター 替刃」をお使いください】とクロバーロータリーカッターの説明書きにも記載されています。

ちなみに上図が「クロバーロータリーカッター 替刃」です。

一枚ずつ半透明のオレンジのケースにセットされており、直接刃に触れずに交換ができるので安心です。

余裕がある人は、やはり専用の替刃を使うのがおすすめです。

 

 

 

ただ、替刃は消耗品なので、たくさん入ってお得な価格になっている物の方が個人的には助かります。

そのため私は、下記の替刃を使用しています。(クロバー専用の替刃ではない為、あくまで使用は自己責任になります。)

 

たくさん入っていて助かるのですが、何枚もの替刃がいっしょにくっついて入っているため、取り出すのが手間ではあります。

刃に触れると危険なので、つまようじなどを使用して、手を切らないように気を付けながら取り出しています。

微妙にオイルが掛けられているので、取り出した時に2枚がピッタリとくっついていることもあります。取り付ける時には、きちんと1枚だけ取れたかどうかよく確認してから、ロータリーカッターへセットします。

 

 

 

処分方法について

私の場合は、使用済みの針や普通のカッターの刃先などは、普通のペットボトルに入れて溜めています。

しかし、ロータリーカッターの刃は円形になっていて大きいため、普通のペットボトルではペットボトルのクチが小さいため、入りません。

 

たまたまコンビニで、クチの大きいペットボトルタイプのコーヒーが販売されていたため、試しに購入してみたところ、ちょうど良い大きさでしたので、現在はそのペットボトルの中に使用済みの替刃を片付けています。(ちなみにCOSTA COFFEEというコーヒーです。普通においしい上に、飲んだ後のペットボトルまで活躍してくれます。)

 

最終的には、住んでいる地域の刃物の捨て方に従ってゴミ出しするようになります。

 

 

⑤ 刃物なので、扱いに注意

ロータリーカッターを使わない時は、必ず刃を仕舞った状態(切れない状態)にしてから、置くようにしましょう。

また、その辺に置いたままにしてしまうと、誤って踏んだりするとケガをする恐れがあります。

床など、踏んだりしてしまうような危険な場所には放置せず、きちんと机の上など安全な場所に置くように気を付けましょう。

 

 

使っている、ロータリーカッター & カッターマット のサイズ感、詳細など

メーカーや、サイズなど、どれを買えばよいのか? 実際のサイズはどのくらいなのか? など悩むこともあるかと思います。

参考までに私の持っているロータリーカッタ―とカッターマットをご紹介しておきます。

使用しているロータリーカッターについて

ロータリーカッターは、下記を使用しています。

クロバー ロータリーカッター 【 28mm 】

 

大きさ(サイズ)

全体が約14.5cm程度で、刃の円の直径は28mm程度です。

握りやすいサイズで、ちょうど使いやすい大きさだと思います。

 

右手用・左手用、どちらでも使用可能

最初は右手用にセットがされた状態で販売されています。

セットし直すことで、左手用にも変更できます。

刃を外して、青色の保護カバーを反転させるだけで、左手用として使用できるようになります。

保護カバーには右手用側には「R」、左手用側には「L」と彫られています。

 

実際に左手用にセットしなおしてみました。

 

左利きの人でも使うことができるように考えられたロータリーカッターです。

 

刃の回転具合の調節

後ろの青いネジを締め具合を調節することで、回転の軽さが変わります。

商品の説明書きにも記載されていますが、ネジを強く締めると、刃の回転が重くなり、「重ねた布」や「厚地」の布がきれいに切れます。

 

 

使用しているカッターマットについて

大判のカッターマットについては、下記のカッターマットを使用しています。

メーカー名:「TAKAGI(髙儀)」

商品名:「M&M カッターマット」

サイズ:「A1 約900×600mm」

 

両面使用可能

私は表側の「メモリがある面」ばかり使用していますが、仕様としては、「両面使用可能」となっています。

梱包の開封時(表)

梱包の開封時(裏)

 

ちなみに、厚みは下図のような感じです。

比較対象として、下に敷いている「緑色」と「黒色」のカッターマットは、百円均一ショップのB4サイズのカッターマットです。

厚みは、A1サイズのカッターマットもこれらとほぼ同じくらい有り、とてもしっかりした厚みと硬さです。

 

目盛りは、10mm(1cm)方眼です。方眼の中心に点も書かれています。

周囲にはcmを表す数字も書かれていて、角度のメモリもついています。

 

 

 

ロータリーカッターは必ずしも必要なものではありませんが、裁断作業の面倒さを改善してくれるとても便利な道具だと思っています。

正直、今の自分にとってはかなりの必需品となっていますので、同じように裁断作業に苦手意識を持っている方にはとてもおすすめな道具です。

 

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