洋裁の基礎・知識

地の目|布目線について

布地を裁断するときに重要な「地の目」「布目線」について、説明をします。

 

スポンサーリンク

地の目とは、生地(布)の縦方向のこと

布地は、縦糸と横糸で織られています。その「縦糸」の方向のことを「地の目(じのめ)」と呼びます。(「布目」と呼ばれることもあります。)

 

● 縦地(=縦糸の方向)は、一番「伸びにくい」方向。 「地の目」と呼ばれる。

● 横地(=横糸の方向)は、縦方向よりも、布地が伸びやすい性質がある。

● バイアス方向(=斜め45度)は、一番、布地が伸びる方向です。

● 耳(みみ)(=布の両端のかたい所の呼び方)。耳から耳までの幅が布幅になります。

 

型紙には「布目線」と呼ばれる矢印が描かれているので、この矢印の方向を、縦地の方向に合わせて型紙を置きます。

一番伸びにくい「縦地(地の目)」に「布目線(型紙の矢印)」を合わせて裁断することで、服の仕上がりがよくなり、型崩れしにくい服が出来ます。

 

ちなみに、フレアの多い服やペプラムなどは、広がり・動きを出すためにあえて斜め(バイアス方向)で裁つ場合もあります。

ただし、バイアスで裁つと、用尺(=必要な生地量)が多くなります。また、バイアス地は伸びやすいので、作業の難易度が上がります。

 

 

地の目の印(=布目線)について

地の目の方向は、上図Aのような印で表されます。この印のことを「布目線」と呼びます。

市販のパターンでは、上図BやCのように、矢印で書かれていることも多いです。印の形は販売されている型紙によっても多少の違いがあります。

 

中心線が輪(わ)になっている場合などは、上図Dのように書かれている場合があります。

 

パーツには必ず、地の目の方向(=布目線)がひとつ書かれている

型紙には、パーツごとに必ず一つは「布目線」が書かれています。
「型紙の矢印の向き」と、「生地の地の目(縦方向)」をそろえて置き、生地を裁断します。

 

 

スポンサーリンク

地の目について、その他【 Q&A 】

小さくカットされたハギレで、方向が分からないときの確認の仕方

ハギレ(生地が小さくカットされている状態)で、方向が分からない時は、生地を引っ張てみて、「一番伸びない方向」が地の目(縦地)です。

 

リボンやタイが綺麗にできないとき

リボンなども、縦地に長くパーツを取ると、綺麗にまっすぐ仕上がります。

リボンを結んだ時に、下に向かってきれいに落ちるようにしたいときは、縦地(地の目)で裁断しましょう。

横方向に取るよりも、まっすぐ綺麗なリボンに仕上がります。

 

衿の地の目について、基本的な取り方

あくまで基本的な考え方なので、生地の柄の出方を優先したりなどで変わる可能性はあります。

台衿無しのシャツカラー

中心線に合わせて、地の目を合わせます。

 

台衿つきのシャツカラー

台衿部分もカラー部分も、中心に対して、直角に地の目を合わせます。

 

台衿のみ

中心に対して、直角に地の目を合わせます。

 

裏地も地の目を合わせるべきか

裏地も、表地と同様に地の目を合わせてパターンを裁断します。

 

 

接着芯も地の目を合わせるべきか

できれば合わせた方が良いです。

最低限守るべき事としては、「表地を縦地で取っているパターンを、接着芯はバイアス地で取る」といった行為は接着芯を貼る意味が無くなるので、絶対に止めましょう。

 

ただし、縦地と横地の範囲であれば、接着芯はそこまで神経質にならなくてもよいかと思います。「表地が縦地(地の目)で取っているパターンを、接着芯は用尺が足りないので横地で取った」という程度は許容範囲かと思います。

とはいえ、用尺が許すのであれば、できれば揃える方がよいです。

 

 

スポンサーリンク

-洋裁の基礎・知識